夏の丹沢は、暑さとの戦いに加え、午後の雷にも注意が必要な季節。
この日は午後から雷雨予報だったため、長時間の縦走は避け、午前中で下山できる三ノ塔周回を選択した。
今回の目的は、「登れるときに、少しでも登っておく」こと。
歩き慣れた丹沢でも、ルートを変えるだけで新しい発見がある。牛首から二ノ塔へ抜けるルートは今回が初めて。最後は雷に追われるような下山となったが、夏山らしい緊張感のある一日となった。
コースタイム
| 時刻 | 行程 |
|---|---|
| 07:05 | 大倉バス停 |
| 07:26 | 三ノ塔尾根道入口 |
| 07:38 | 庚申山 |
| 08:11 | 牛首 |
| 10:02 | 大音沢ノ頭 |
| 10:18 | 二ノ塔 |
| 10:36 | 三ノ塔 |
| 12:19 | 牛首 |
| 12:41 | 43号鉄塔 |
| 12:54 | 三ノ塔尾根道入口 |
| 13:12 | 大倉バス停 |
距離:12.0km
累積標高:1,083m
行動時間:6時間07分(歩行5時間07分・休憩1時間)
午前中勝負でスタート
朝の大倉は比較的空いており、空を見上げても天気はまだ安定していた。

午後から雷雨になるとは思えない空模様だったが、予報を信じて早めの行動を意識する。

三ノ塔尾根へ向かう途中、少し林道へ入っただけでヒルと遭遇。

今年も丹沢はヒルが元気なようだ。立ち止まる時間が長くなると取り付かれる可能性もあるため、足早に通過した。
牛首から二ノ塔へ
牛首から二ノ塔へ向かうルートは今回初めて歩く。
途中までは舗装路が続くが、木陰が多く、車もほとんど通らないため意外なほど歩きやすい。

登山口は少し分かりづらく、気を付けていないと通り過ぎてしまいそうだった。

登山道へ入ると、一転して急登が始まる。
短い距離で一気に標高を上げるため、この日の暑さもあって想像以上に汗をかいた。
歩き慣れた丹沢でも、まだ知らない道がある。

そんな当たり前のことが、少し嬉しかった。
久しぶりの二ノ塔・三ノ塔
二ノ塔へ到着すると、多くの登山者がベンチで休憩していた。
本や新聞を広げ、景色を眺めながらゆっくり過ごしている人もいて、思い思いの時間を楽しんでいる様子だった。

二ノ塔から三ノ塔までは本当に近い。
久しぶりに歩いたこともあり、「こんなに近かっただろうか」と感じるほど、あっという間に山頂へ到着した。

しかし期待していた景色はなく、山頂はガスに包まれて真っ白。
この日は展望よりも、「無事に下山できるか」が気になる天気だった。

山頂で見かけたもの
休憩所には、自由に持ち帰れるように置かれたカロナールがあった。
善意によるものだとは思うが、医薬品は保管状態や使用期限が分からない。山では体調が悪くなることもあるが、こうした薬を安易に使用するのは避けた方がいいだろう。

また、「50代以上の山岳遭難多発」というポスターも掲示されていた。
自分も年齢的には決して他人事ではない。

登山経験を重ねても、安全への意識だけは慣れないようにしたいと改めて感じた。
夏の新装備「ビオレ 冷タオル」
今回から暑さ対策として、ビオレ 冷タオルを使ってみた。
夏の低山では熱中症対策が重要になるため、以前から気になっていたアイテムだ。
実際に使ってみると、夏場の丹沢では持っていて損はない装備だと感じた。今後は夏山の定番装備になりそうだ。

使用方法を確認すると、首に掛けて使用することを前提とした製品で、「首や身体には結んで使用しないでください」と注意書きがある。普段何気なく使ってしまいそうな部分だけに、一度説明書へ目を通しておくことをおすすめしたい。
雷鳴とともに下山開始
三ノ塔を出発してしばらくすると、遠くから雷鳴が聞こえ始めた。
空も徐々に暗くなり、予報どおりの展開だ。
山頂へ長居しなかった判断は正しかった。
牛首を過ぎる頃には雷鳴がさらに近づき、43号鉄塔付近では「できるだけ早くここを抜けたい」という気持ちで足を進める。
雷が鳴っている状況で鉄塔付近を歩くのは、あまり気分の良いものではない。
幸い、大倉へ近づいて車道へ出たタイミングで本格的な雨となった。
今回はレインウェアを着るほどではなく傘で対応できたが、あと15〜20分遅れていたら、ずぶ濡れになっていたかもしれない。

夏山が教えてくれたこと
三ノ塔は何度も歩いている山だが、牛首から二ノ塔へ抜けるルートは新鮮だった。
歩き慣れた丹沢でも、ルートを変えるだけで新しい景色や発見がある。そうした楽しみ方ができるのも、このエリアの魅力だ。
一方で、この日の主役は天気だった。
午後からの雷雨予報を踏まえて行動時間を短くしたことが、結果的に安全な下山につながった。
夏の丹沢では、暑さだけでなく雷も大きなリスクとなる。
「山頂に立つこと」ではなく、「安全に下山すること」を最優先に計画を立てる。
そんな当たり前のことを、改めて実感した山行だった。






