高尾山から陣馬山へ、そして再び高尾山へ戻る。
通称 TJT(Takao–Jinba–Takao) と呼ばれるこの縦走路は、奥多摩・丹沢入門者には一度は名前を聞くであろう健脚向けルートだ。
今回のTJTは2回目。
前回は真夏に歩き、「もう二度とやらない」と心に誓ったはずだった。しかし季節が変われば山の表情も変わる。冬ならいけるのでは――そんな軽い気持ちが、再挑戦のきっかけだった。
コース概要と全体像
- スタート/ゴール:高尾山口駅
- 最高地点:陣馬山(857m)
- 体力度:★★★★★(長距離・累積標高ともにハード)
- 技術難易度:低(危険箇所なし、初心者可)
技術的な難所はほぼないが、とにかく長い。
エスケープルートやバス路線が多く、途中撤退しやすいのは救いだが、最後まで歩き切るには確実な体力が必要になる。
コースタイム概要(抜粋)
| 区間 | 時刻 |
|---|---|
| 高尾山口駅 発 | 6:18 |
| 高尾山 | 7:29 |
| 小仏城山 | 8:12 |
| 景信山 | 9:00 |
| 堂所山 | 9:49 |
| 明王峠 | 10:14 |
| 陣馬山 | 10:56 |
| 陣馬山 発 | 11:32 |
| 景信山(復路) | 13:10 |
| 高尾山(復路) | 14:59 |
| 高尾山口駅 着 | 15:53 |
冬の短い日照時間を強く意識した、かなり速めの行動となった。
各山・ポイントの見どころ
■ 高尾山(599m)

まだ暗い時間帯に稲荷山コースから入山。
初めて歩いた稲荷山コースは、静かで雰囲気が良く、朝焼けが美しかった。山頂直下の急登は相変わらずきついが、ここを越えるとTJTのスイッチが入る。


■ 小仏城山(670m)
一丁平を越えて城山へ。
冬でも茶屋は健在で、縦走路らしい賑わいが戻ってくる。ここまで来ると、ようやく身体が温まってくる感覚があった。


■ 景信山(727m)
展望の良い人気の山。
南巻き道との分岐も多く、エスケープの選択肢が豊富。往路では順調だったが、復路で再び立ち寄ることを思うと、ここから先が本当の勝負だと感じる。


■ 堂所山(733m)
堂所山直下にはしっかりとした急登がある。
距離が積み重なった状態での登り返しは地味に効く。山頂は静かで、通過点的な存在ながらTJTでは印象に残る山の一つ。

■ 明王峠
いつも通り賑やかな峠。
ベンチも多く、休憩地点として最適。ここを越えれば陣馬山は目前だが、油断すると一気に脚が止まる。

■ 陣馬山(857m)
白馬のモニュメントでおなじみの陣馬山。
到着は10時56分。ここでコーヒーをいただき、しっかり休憩。
往路の達成感と同時に、「ここから同じ道を戻る」という現実がのしかかる。



冬TJTの難しさと魅力
夏のTJTは暑さとの戦いで、文字通り“地獄”だった。
一方、冬は気温が低く歩きやすい反面、日没時間との戦いになる。
今回は終始スピードを意識し、結果的に明るいうちに下山できたが、少しでもペースが落ちればヘッドライト行動は避けられないだろう。
それでも、
- 技術的に易しい
- 危険箇所が少ない
- 茶屋が多く補給に困らない
という点で、長距離縦走の練習には非常に優れたルートだと改めて感じた。
まとめ|「もう二度とやらない」は信用しない
「もう二度とやらない」
そう思っていたTJTを、結局また歩いてしまった。
苦しいのは間違いない。
だが、29kmを歩き切ったときの達成感は、やはり特別だ。
冬のTJTは、体力・判断力・時間管理、すべてが試される。
それでも挑戦しやすく、学びの多いルートであることは間違いない。
次は……しばらく間を空けたい。
そう思いながらも、また季節が変われば歩いている気がする。





