今回の目的は、少しテクニカルなルートを歩くこと。
最近は体力勝負の山行が多かった。
長い距離を歩き、大きな累積標高差をこなす。そんな山行も楽しいが、たまには違う刺激が欲しくなる。
そこで選んだのが、東丹沢の魔境・大山三峰山。
約1年半ぶりの再訪だ。
前回は、険しい岩場や細尾根に戦々恐々としていた記憶がある。
今回はどうだろうか。
少しは成長しているのか。それとも、相変わらず恐怖に圧倒されるのか。
そんなことを考えながら、煤ヶ谷バス停を出発した。
山行概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日程 | 2026年10月17日(土) |
| エリア | 神奈川県・東丹沢 |
| コース | 煤ヶ谷〜大山三峰山〜唐沢峠〜矢草ノ頭〜丹沢大山〜阿夫利神社下社〜大山ケーブルバス停 |
| 距離 | 12.9km |
| 登り | 1,498m |
| 下り | 1,328m |
| 山行時間 | 6時間13分 |
| 休憩時間 | 19分 |
| 合計時間 | 6時間32分 |
| 天候 | 晴れ |
| 歩行ペース | 0.7〜0.8 |
コースタイム
| 時刻 | ポイント |
|---|---|
| 07:27 | 煤ヶ谷バス停 出発 |
| 08:14 | 物見峠分岐 |
| 08:44 | 物見峠・煤ヶ谷分岐 |
| 09:29 | 三峰山北ベンチ |
| 10:08 | 惣久山 |
| 10:25 | 大山三峰山 |
| 10:37 | 七沢山 |
| 11:10 | 不動尻・大山分岐 |
| 11:28 | 唐沢峠 |
| 12:10 | 矢草ノ頭 |
| 12:25 | 大山ノ肩 |
| 12:36 | 丹沢大山 |
| 13:41 | 阿夫利神社下社 |
| 13:51 | 大山寺 |
| 13:59 | 大山ケーブルバス停 ゴール |
※通過時刻は山行記録に基づく。
煤ヶ谷から大山三峰山へ
7時27分、煤ヶ谷バス停を出発。

ここを歩くのは半年ぶり。以前の山行を思い出しながら登山道へ入っていく。
序盤は静かな山道だが、進むにつれて雰囲気が変わってくる。
魔境感!
さらに進む。
魔境感!!
そして、魔境感!!!

薄暗い森に急登。歩きやすいとは言い難い登山道が続く。

登山者の姿はない。
静かな山の中を黙々と進んでいく。
「大山三峰山まで1時間」の道標を過ぎると、いよいよ三峰山らしい登山道になってくる。

細尾根も現れ、山頂が近づくにつれて険しさが増していく。

急な登りに加え、足場にも気を配らなければならない。体力だけでなく、バランス感覚や慎重な判断も求められるルートだ。
さすが三峰。
大山三峰山登頂! 1年半前との違い
10時25分、大山三峰山に到着。

山頂には誰もいない。
静かなものだ。

前回ここを歩いたときは、険しい地形にかなり身構えていた記憶がある。
それに対して今回は、
「あ……三峰っぽいね……」
という感じだった。
怖くなくなったわけではない。危険なルートであることに変わりはない。
ただ、以前ほど圧倒されなくなった。
登山経験を積んだことで、険しい地形に対して少しは冷静に向き合えるようになったのかもしれない。
少しは成長した、ということにしておこう。
とはいえ、慣れは油断にもつながる。危険な場所では、経験にかかわらず慎重に行動したい。
それにしても、誰にも会わない。
人気の丹沢大山とは対照的な静けさだ。
この静寂も、三峰山の魅力のひとつなのだろう。
三峰山から丹沢大山へ
三峰山を越え、次は丹沢大山を目指す。
しばらくは三峰山らしい登山道が続く。
途中には鎖が設置された場所もある。

個人的には、少々過剰ではないかと思う箇所もあったが、こうした場所では鎖の有無にかかわらず、足場を確認しながら慎重に進みたい。

やがて、丹沢大山の姿が見えてきた。

そして、険しい区間を抜けると、登山道は一転して歩きやすくなる。

魔境から脱出。
それまでの緊張感が嘘のように、優しく気持ちのいい道が続く。
ススキが広がる場所もあり、秋らしい風景を楽しみながら歩くことができた。

同じ山域でも、ルートが変われば登山の印象は大きく変わる。
前半は細尾根や急登に神経を使い、後半は比較的穏やかな道を歩く。
今回のルートは、そんな変化を楽しめるコースだった。
丹沢大山登頂! 想像以上の賑わい
12時36分、丹沢大山に到着。

三峰山では誰とも会わなかったが、こちらは大賑わい。

この時間帯に、ここまで混雑しているとは思わなかった。
山頂からは東京方面の景色を眺め、塔ノ岳方面にも目を向ける。

気温は14度。

電波塔の工事も完了したようだった。
険しい山道を歩いてきた身としては、この人の多さに少し驚かされる。
三峰山の静寂と、丹沢大山の賑わい。
同じ日に歩いた山とは思えないほどのギャップだ。
静かな山歩きを楽しめる三峰山と、多くの登山者が集まる大山。それぞれに違った魅力がある。
今回は、その両方を一度に味わうことができた。
山頂では、この直後に思いがけない出会いもあった。
こうした偶然があるのも、山歩きの面白さだと思う。
下山は初めての女坂へ
丹沢大山からは表参道を下る。
本来なら男坂を下りたいところだが、今回はハチの影響で男坂が立入禁止になっていた。

そのため、女坂を選択。
何度も大山に来ているが、女坂を下るのは今回が初めてだった。
阿夫利神社下社も多くの人で賑わっている。

途中には、おなじみの「ルーメソ」も。

さらに下って大山寺へ向かう。
女坂には寺院や石段など、男坂とはまた違った見どころがある。
ただ、個人的にはやはり男坂の方が好みだ。
今回は通行止めなので仕方がない。
13時59分、大山ケーブルバス停に到着。

無事に下山完了。
大山三峰山と丹沢大山を歩いて
今回の山行は、距離12.9km、累積標高差は登り約1,500m。
数字だけを見れば、丹沢では極端に大きな山行ではない。
しかし、内容はなかなか濃かった。
前半は、急登や細尾根が続く大山三峰山。
後半は、穏やかな登山道を経て、登山者で賑わう丹沢大山へ。
このコントラストが面白い。
そして、もうひとつの収穫は、自分自身の変化を感じられたことだ。
1年半前には戦々恐々としていた三峰山。
今回は「ああ、三峰山らしいな」と感じながら歩くことができた。
登山経験を積んだことで、以前よりも落ち着いて地形を見られるようになったのかもしれない。
もちろん、危険がなくなったわけではない。慣れたからといって油断すれば、事故につながる。
それでも、体力だけでなく、地形を読む力や危険を判断する力も少しずつ身についているのだと思いたい。
最近は、距離や累積標高差を意識した山行が多かった。
これからは、今回のように少しテクニカルなルートを歩く機会も増やしていきたい。
ただ体力をつけるだけでなく、登山に必要な技術や判断力も磨いていく。
そんなことを考えさせられる山行だった。





