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丹沢の魔境 大山三峰山〜鐘ヶ嶽 縦走

Posted on 2025年11月30日2025年11月30日 by XUONIX

春、私は丹沢の奥深く、「魔境」と称される大山三峰山から鐘ヶ嶽までの縦走に挑んだ。日帰りとしてはやや長めの距離、13.5km。累積標高差は登り1,233m、下り1,431m。十分な体力が求められるルートだ。天候は快晴。歩くペースは速めに設定して、なるべく早く縦走を楽しむプランである。


INDEX
1 コースタイム
2 序盤:清川村から辺室山まで
3 魔境の理由:大山三峰山が危険視される背景
4 中盤:物見峠〜三峰山北ベンチ
5 山頂:大山三峰山
6 後半:七沢山〜不動尻〜山ノ神峠
7 終盤:山ノ神峠〜鐘ヶ嶽
8 総評

コースタイム

時刻区間所要時間
07:45清川村 座禅石55分
08:40辺室山47分
09:34物見峠17分
09:51物見峠 煤ケ谷分岐40分
10:31三峰山北ベンチ12分
10:44惣久山40分
11:25大山三峰山19分
11:45七沢山13分
11:58不動尻 大山分岐70分
13:08不動尻7分
13:15谷太郎分岐8分
13:24不動尻山の神峠分岐5分
13:28山の神沢広場5分
13:34不動尻山の神峠分岐9分
13:42山ノ神峠27分
14:12鐘ヶ嶽2分
14:14浅間神社39分
14:53上杉公内室墓分岐20分
15:13鐘ヶ嶽登山口4分
15:18鐘ヶ嶽バス停4分
15:22みんなのトイレ2分
15:24ゴール地点–
© OpenStreetMap contributors

序盤:清川村から辺室山まで

朝7時過ぎ、清川村の座禅石に到着。空気はひんやりしており、朝の光が木々の間から差し込む。登山口から辺室山までは標高差も少なく、歩きやすい尾根道が続く。途中、木漏れ日の中で小鳥のさえずりが響き、心が落ち着く。辺室山に到着したのは8時40分。ここから少しずつ「魔境」の雰囲気が漂ってくる。


魔境の理由:大山三峰山が危険視される背景

大山三峰山が「丹沢の魔境」と呼ばれる理由はいくつかある。まず、登山道が細く切れ落ちたヤセ尾根や鎖場、ハシゴを含む変化に富んだ地形で構成されていること。累積標高差が大きく、登りと下りを繰り返すため、体力を消耗した状態で難所に差し掛かることが多い。さらに、谷沿いや沢沿いの道では、崩落や滑落のリスクもあり、雨天時は特に危険だ。また、登山者が比較的少なく、道迷いや救助が遅れる可能性がある点も魔境たる所以である。こうした要素が組み合わさり、「魔境」の名にふさわしい険しさと不確定性を感じさせるのだ。


中盤:物見峠〜三峰山北ベンチ

物見峠までの道は、所々で崩落箇所があり、注意が必要だ。尾根沿いのヤセ尾根は、左右に切れ落ちた箇所があり、高所恐怖症の人には少し怖いかもしれない。私は慎重に歩きつつも、尾根から見える景色に心を奪われた。

物見峠を過ぎると、三峰山北ベンチまでは急な登りが続く。ここで小休止を挟む。登山者が少ないこともあり、静寂に包まれる中、流れる沢の音だけが耳に届く。鎖場も出現するが、体力を温存して慎重に通過すれば問題なし。沢沿いの岩や鎖は濡れて滑りやすいため、油断は禁物だ。


山頂:大山三峰山

10時56分、惣久山を越え、大山三峰山に到着。標高924mにしては展望が広く、遠くの山並みまで一望できる。ここで昼食を取り、休憩。軽量な行動食で十分だ。

鎖場やハシゴ、ヤセ尾根を組み合わせた道はスリリングで、丹沢らしい険しさを存分に味わえる。累積疲労で体力が削られた後に現れる鎖場は注意が必要だが、慎重に通過すれば十分楽しめる。登山道が複雑で迷いやすく、地図とGPSの活用も必須である。


後半:七沢山〜不動尻〜山ノ神峠

大山三峰山を越えると、七沢山、不動尻、大山分岐と続く。道幅は広がり歩きやすくなるが、不動尻山の神峠分岐付近には、心霊スポットとして有名な山神トンネルがある。霊感のない私は特に異常は感じなかったが、夜間は避けるべき場所だろう。

尾根沿いの絶景と沢沿いの清涼感が疲れを癒してくれる。春の新緑と水の音が、魔境らしい緊張感の中でも心を落ち着かせてくれる。


終盤:山ノ神峠〜鐘ヶ嶽

山ノ神峠を過ぎると、最終目的地の鐘ヶ嶽はすぐそこだ。14時12分、鐘ヶ嶽に到着。頂上には浅間神社もあり、登頂の達成感を味わえる。ここから下山に入り、15時22分には鐘ヶ嶽バス停に到着。ゴール後の達成感は格別で、体力を削られた後の鎖場を無事通過できた安堵感もひとしおだ。


総評

大山三峰山が「丹沢の魔境」と呼ばれる所以は、ヤセ尾根・鎖場・ハシゴの変化に富んだ地形、累積標高差による体力消耗、道迷いや救助の難しさ、そして滑落や崩落のリスクが複合的に絡んでいることにある。しかし、慎重に歩けば危険度は十分コントロール可能で、自然の美しさとスリリングな道の両方を楽しめる。春の丹沢は新緑や沢の水音が心地よく、魔境の名にふさわしいスリルと同時に癒しも味わえる縦走ルートだ。

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