雨に縛られた週末。
山に向かうことは今日も叶わず、身体のどこかがざわついたまま朝を迎えた。
“せめて少しだけ歩きたい”。
そう思い、田園都市線・すずかけ台駅近くの、小さな「高尾山」へ向かった。
名前こそ高尾山だが、あの599mの名峰とは異なる。
ここは町田の丘陵にひっそりと佇む標高159mの静かな丘。
登山靴も要らない。ただ、雨の匂いを吸い込むためだけに歩く場所だ。
■ コースタイム
- 日帰り
- 山行:0:27
- 休憩:0:00
- 合計:0:27
- 距離:2.2km
- 登り:33m / 下り:33m
■ 行動ログ
9:55 すずかけ台駅
10:09〜10:10 高尾山
10:23 すずかけ台駅(ゴール)

■ 天候
雨
■ 雨に濡れる遊歩道
9:59。濡れた落ち葉が足裏に貼り付き、舗装道は鈍い光を返していた。
山道と呼ぶにはあまりにも整っており、心拍数も上がらない。
それでも、湿った空気を吸い込むたびに、少しずつ呼吸が深くなる。
■ 10:07 淡々と続く「普通の道」
起伏は少なく、危険箇所もない。
ただ歩くだけの道。
しかし、この“何も起きない道”こそが、雨の日の救いになることがある。

■ 10:09 山頂到着
わずか十数分で山頂に立つ。
視界は淡く霞み、展望は求めるべくもない。
「山」というより、丘のてっぺん――。
そんな言葉が自然と浮かぶ。
だが、雨音だけが支配する空間には、街では得られない静けさがあった。
人の気配もない。
ただ自分の足音と、しずくが葉を叩く音だけが積もっていく。


■ 10:23 すずかけ台駅へ
振り返るほどの道のりではない。
しかし、歩き始めより心が少し整っている。
山に行けない週末でも、自然に触れれば、どこかでバランスが戻る。
これは登山ではなく、ただの散歩だ。
だが、それでも十分だった。
■ 感想
本格的な山に行けない日でも、短い時間で自然と向き合うことで、思いのほか心は軽くなる。
標高も距離もささやかな丘だが、雨に静まった道を歩くだけで、内側のざわつきが静かに沈んでいった。
“歩く”という行為そのものが、時には登山より確かなリセットになる。
無理に山へ向かわなくてもいい。
こうした小さな寄り道が、次の山行への意欲になるのだと思う。
